プロジェクト事例 PROJECTS
【三菱電機×東京大学 未来デザイン車座対話2024】

組織の枠を越えた対話が生む、2040年のありたい社会

概要

プロジェクト期間
2024 年 4 月 〜2025 年 3 月
課題・背景
本格的な人口減少時代において、テクノロジーを活用しながら明るい未来社会を築くために必要な要素を多様な視点から探求する
支援内容
対話セッション企画・ファシリテーション
体制

ファシリテーター:有福 英幸(フューチャーセッションズ)
ディレクター:橋本 阿姫(フューチャーセッションズ)
ディレクター:富田 由衣(フューチャーセッションズ)

2040年、日本の生産年齢人口は現在の8割に減少する――そんな「8がけ社会」において、私たちはどのような未来を描くべきでしょうか。三菱電機、東京大学、朝日新聞社という異なる立場の有識者8名が集い、「人・技術・公共」の3つの観点から未来社会を探求した「未来デザイン車座対話2024」。全6回の対話を通じて見えてきたのは、明確な「結論」ではなく、社会に投げかけたい「問い」でした。組織の枠を越えた対話のプロセスそのものが、新たな社会連携講座の立ち上げや市民参加型のステークホルダーミーティングの開催など、具体的なアクションへと広がっています。対話を重ねた参加者のみなさんとともに車座対話の価値とこれからの可能性についてお話しました。
(未来デザイン車座会議のHPはこちら をご覧ください)


田中 謙司さん(東京大学):
博士(工学)。鳥取県出身。東京大学工学系研究科修士課程修了後、マッキンゼー・アンド・カンパニー、未公開株投資ファンドの日本産業パートナーズを経て、東京大学大学院工学系研究科助教。准教授を経て、2024年2月より現職。 エネルギー、物流分野を対象に、データ駆動型の社会システム、ビジネス・サービスの設計を研究している。



水落 隆司さん(写真左)(三菱電機):

三菱電機で光通信研究、東京大学産学連携本部出向を経て、先端技術総合研究所所長、ビジネスイノベーション本部副本部長、開発本部 執行役員を歴任。電子情報通信学会理事・副会長、内閣府、農水省、NEDOの委員など社外活動多数。現在、研究開発本部シニアフェローとして、先端テクノロジーと金融工学の知見を活かし、「意味的価値>機能的価値」の視点から企業の枠を越えた未来社会づくりにも邁進中。

上野 麻子さん(写真左から2番目)(三菱電機):
1991年三菱電機入社、知的財産渉外部で国内外の契約交渉・紛争解決に従事。ジョージタウン大学ロースクール留学、ニューヨーク州弁護士登録。半導体から家電まで幅広い事業の知財業務を経験後、2021年サステナビリティ推進部長として人権・環境施策を牽引。2025年4月よりリスクマネジメント・経済安保戦略部Chief Expertとして、経済安保の観点から持続可能で強靭なバリューチェーンの構築に取り組んでいる。

高橋 理さん(写真右から2番目)(三菱電機):
1996年三菱電機入社。産業システム研究所で鉄道・昇降機システム開発に従事、オペレーションズリサーチ分野で博士(工学)取得。内閣府に出向し、スパコン「京」など国家プロジェクトの評価を担当後、経営企画や新規事業創出を経て、東京大学との組織連携「未来デザイン会議」の立ち上げ・推進に尽力。2025年4月より先進応用開発センター戦略企画部次長。研究所運営と開発戦略の企画・遂行を通じて、未来志向の技術開発に邁進中。
未来デザイン車座対話2024では事務局を担当した。

井戸 純さん(写真右)(三菱電機):
1991年三菱電機入社。デジタルテレビ放送受信技術の研究開発に従事し、先端技術総合研究所部長、開発本部 技術戦略グループマネージャーを経て、2024年4月より研究開発戦略部Chief Expertに着任。技術戦略とオープンイノベーションの視点から、次世代イノベーション創出に挑戦している。2025年4月から未来デザイン会議車座対話の事務局に従事。博士(工学)。


小林 哲さん(朝日新聞社):
1996年朝日新聞社入社。大分、横浜の支局勤務を経て科学部記者。2004年から1年間、北京に語学留学。2008~11年、広州・香港支局長。2013~17年、ワシントン特派員。中国と米国でも科学技術の話題を中心に取材した。帰国後は科学医療部、社会部、オピニオン編集部でデスク。2025年4月からくらし科学医療部長。連載企画「8がけ社会」ではデスクの一人として取材班に参加した。

 

有福 英幸(写真左)(Future Sessions)

橋本 阿姫(写真中央)(Future Sessions)

富田 由衣(写真右)(Future Sessions)

ストーリー

【車座対話のスタート:企業・大学・メディア、それぞれの視点が交わるまで】

有福)「未来デザイン車座対話プロジェクト2024」では、三菱電機、東京大学、朝日新聞社から有識者8名が集まり、そこにフューチャーセッションズの私がファシリテーターとして加わり全6回の対話を行いました。参加くださった皆さんと一緒に、いつもの車座対話のように振り返りを行いたいと思います。

今回のプロジェクトはどのようなきっかけでスタートしたのでしょうか?

高橋さん)三菱電機は創業から100年を超える企業ですが、近年、GAFAをはじめとした新興企業が急成長する中で、既存事業だけにとらわれてはいけないという危機感がありました。そこで、ありたい未来社会からのバックキャストによって新たに取り組むべき事業の種を見つける活動として、2023年4月に「三菱電機-東京大学 未来デザイン会議」を設立しました。

半年後の10月には、サーキュラーエコノミーをテーマにした社会連携講座を開始し、さまざまな企業の方をお招きした記念シンポジウムを開催しました。これをきっかけに朝日新聞社と弊社の間で対話が生まれ、未来デザイン会議の活動にぜひ加わりたいというお話をいただきました。このとき、朝日新聞社側の窓口として指名されたのが、本日同席くださっている小林さんです。小林さんとの相談を経て、東京大学、朝日新聞社、三菱電機というバックグラウンドが異なる人たちが集まり、それぞれの立場から未来社会について話し合い、異分野の知を融合する「車座対話」がスタートしました。

田中さん)東京大学としては、三菱電機との連携講座や未来デザイン会議を通じて産業や学術の視点から未来を考えていましたが、朝日新聞社がお持ちの市民の視点を加えることで、より多角的な対話ができると考えていました。将来的には政府や大企業だけがインフラを提供し、意思決定を行うのではなく、様々な形で市民がより積極的に参画する社会が必要だと考えていたため、とても有意義な取り組みになりそうだという期待がありました。

小林さん)朝日新聞社は昨年、グループ全体の企業理念(パーパス)として「つながれば、見えてくる。」というスローガンを発表しました。車座対話はまさにそれを実践できる場だったと思います。通常の記事の取材では、報道する姿勢として一歩引いた中立的な立場から取材するのが原則になります。一方で、「8がけ社会(※)」の連載では、取材する私たちも縮小する社会の一員として、当事者目線で課題解決のためにできることを考え、提案していこうと取材班で話していました。その時に車座対話のお話をいただいて、まさに渡りに船というか、「新しい試みをやってみようか」と新たな報道の形を探るきっかけになりました。

※8がけ社会…高齢化がさらに進む2040年、働き手の中心となる現役世代(15~64歳)は今の2割近い1200万人も減る。働き手が8割になる社会をどう支えていくか。連載企画のテーマとして朝日新聞取材班が名付けた。

 

有福さん)2024年度は、第0回のキックオフを経て、「2040年 生産年齢人口減少時代における「まち」のあり方」をテーマに「人・技術・公共」の3つの観点から対話を行う方向性が決まりました。2024年度は第0回〜第4回にまとめの最終回を加え、合計6回のセッションが行われた

小林さん)「8がけ社会」の連載と同時並行して車座対話のセッションが展開され、対話の中でたくさんのヒントをいただくことができました。取材班にとって最も大きかったのは、プロジェクトでの学びを活かして2025年3月に、東京都世田谷区で「ステークホルダーミーティング」を開催できたことです。車座対話のメンバーである三菱電機、東京大学のみなさんと「縮小する日本社会で民主主義を機能させるカギ」について、活発な対話が行われました。世田谷区長や住民の方々にもご参加いただき、社会課題の当事者としてコミュニティ形成のあり方について一緒に考えることができた経験は、その後の「8がけ社会」の企画にも大きなインパクトを生み出しました。

ステークホルダーミーティングはその後も継続していて、現在までに計3回開催しています。6月に新潟県三条市、8月には山形県酒田市で開催することができました。取材班が所属する編集局だけでなくイベント企画などを行うビジネス部門にも加わってもらい、部局の垣根を越えた取り組みにもなっています。

【多様なバックグラウンドが生んだ、それぞれの収穫】

有福)毎回ゲストスピーカーの方を招いてインスピレーショントークをいただきつつ、対話を深めました。第1回は「人の観点から、2040年のまちのありたい姿を再構築する」がテーマでしたね。「全国一律のサービス提供が難しくなる」という課題があげられ、「都市を拠点としながらも、いくつかの地域に所属する」市民の姿も描かれました。そのためにはコミュニケーションを促進する戦略的なマーケティングや、テクノロジーの導入が必要なのではないかという具体的な解決策も示されていました。

田中さん)毎回の対話に本当に楽しんで参加していました。個人的には、出身地である鳥取の話など地方について語る機会を得られたことも貴重でした。東京にいると地方出身者でも地方について語る機会はほとんどないので、日本の未来を考える中で地方にもフォーカスを当てられたことは意義深かったです。

対話の中で得た気づきは、学生と話をしたり、研究を進めるにあたっても参考になっています。地方において、手を入れていない土地など一見デメリットに捉えられることも見方を変えると貴重な資源になりうることを改めて考えるきっかけになりました。

高橋さん)鳥取に行って、現地の人と対話してはどうかという声も挙がっていましたね。昨年度、それを実現できなかったのは大変残念でした。

車座対話に参加して良かったと感じる点は二つあります。ひとつは、ここにいる皆さんに出会えたこと。私は三菱電機で仕事をしているので、技術系の研究者とのつながりには恵まれているのですが、メディアの方や人文科学系の方とお会いする機会はなかなかありません。このプロジェクトのおかげで自分のネットワークが広がり、普段接点のない分野の方々と知り合えたことは大きな財産です。

もうひとつは、様々な人との対話によって新たな発見が生まれることへの気づきです。みんな自分と同じような考えを持っているだろうと決めつけがちですが、対話してみると案外さまざまな意見があり、それぞれに納得感があることに気づけた1年でした。

有福)第2回は「技術の観点から2040年のありたいまちの姿を再構築する」ことをテーマに対話を行い、2040年の未来社会にもっとも大きな影響を与える技術の1つとして、AIが挙げられ、賛否両論ありましたね。

田中さん)合意形成のプロセスにAIがどう寄り添うことができるかという対話はとても興味深かったですね。「住民の全員が最先端技術を受け入れられるわけではない」「新たなテクノロジーを受け入れられない人が取り残されていいのか」というデメリットに関する話がある一方、「慣れ親しんだインターフェースに最先端技術を組み合わせれば良いのでは」という前向きで具体的な解決策もあり、とても良い対話だったなと思います。

有福さん)第3回は「公共の観点から2040年のありたいまちの姿を再構築する」がテーマでした。東京・世田谷区が下北沢エリアの再開発において、くじ引きで選ばれた市民が政策決定の場に参加する新たな民主主義の実践例が話題にのぼりました。

また、「同床異夢」というありたい社会の姿も見えてきました。防災訓練、お祭りなど、リアルな空間で交わる機会と、価値観や意識をもとにつながるポジティブな同床をつくり、価値観の違う人同士がそれぞれを認め合い、一致・共感する部分を見出しながら、多種多様でクリエイティブな異夢をつくる社会のことです。

小林さん)この車座対話自体が、まさに「同床」をつくる活動になっていたのだなと改めて感じています。私たちの実践によって「同床異夢とは何か」を示し続ける車座対話であり続けてほしいですね。

水落さん)三菱電機はBtoBビジネスが多いのですが、その先には一般消費者のCがあり、さらにその先にはSociety(社会)があることに1年の対話を通じて気づきました。BtoBtoCtoSという考え方で、企業としても、また個人としても、どう振る舞うべきかを考えるきっかけになり、自分と組織が社会の一員であることをよりいっそう認識しました。

有福)2024年度の対話を終えて、現在は「未来デザイン車座対話2025」が進行中ですが、今年度から参加されている井戸さんは、いかがですか?

井戸さん)この車座対話では、それぞれの分野で知識や経験を持った第一線で活躍されている方々が集まっています。その方々の対話によってモヤがかかっていた部分が晴れ、思いがけない景色が見えてくる瞬間が非常に楽しく、素晴らしいと感じています。私は元々研究者で、研究開発でも同じように未知の領域に挑戦してきましたが、この車座対話でも新しい発見を得たときの感覚に近いものを感じることができ、非常に楽しいです。

【結論を求めない勇気。「問い」を社会に提示するという選択】

有福)事務局の高橋さんとは、セッションをどのようにまとめていくか、試行錯誤しながら進めていきましたね。
最終的には一つの結論に集約するのではなく、「ありたい社会像」と「課題」、そしてその「解決策」を示しつつ、今後も持ち続けるべき「問い」を提言としてまとめ、2024年度のアウトプットとしました。

今年度は、事務局を担当する井戸さんと試行錯誤しながら対話を進めています。

高橋さん)実は活動中はかなり焦っていました。1年間で外部に発信できる何らかの結論やメッセージを出さなければならないと考えていました。しかし、毎回対話は盛り上がるものの明確な結論が出ないことが多く、どうすべきかずっと悩んでいました。フューチャーセッションズの皆さんとは、何度も喧々諤々の議論を重ねました。最終的には「世の中に問いを出す」という形で終わることになり、当初はしっくりきていなかったのですが、皆さんからの意見を取り入れた最終的な提言書を見たときには、これはこれで素晴らしい結果になったと実感しました。こういう成果の出し方も車座対話のアウトプットになりうると思います。

未来デザイン車座対話2024では、対話の成果を新たな問いとしてまとめた

 

田中さん)事務局の高橋さんからするととても大変だったかと思います。一方で私の目的は、みなさんの知見や視点からヒントを得ることだったので毎回みなさんのお話を聞くのがとても貴重で、まとまっていない意見のひとつひとつに大きな意味がありました。あえて結論をださなくてもOK、なんでも話せる雰囲気をつくっていただけたのが良かったと感じています。

上野さん)私も、車座としての成果を出すことや、対話での学びを当社のサステナビリティ推進にどう活かすかなどを考えて焦ったこともありましたが、1年を通して視野が広がり結果的に今の仕事に活きていると感じています。私にとって車座対話は、忙しい日常から切り離された場所で、広い視野で世の中を見る時間でした。新しい知見を得るとやはり気になるので、セッション後に自ら本を読んでみたり、ネットで調べてみたり。それで私の中で腹落ちしたことを、ともに業務に取り組むメンバーへ伝えることで社内にも対話の成果が広まったと感じられる瞬間もあります。

水落さん)私は「はっきりとした成果を出さなくていい」のではないかと思っていました。フューチャーセッションズも含めた四つのレンズ、それぞれのレンズを通して見える景色を認め合う対話のスタイルができたことが大きな成果だと思います。抽象度が高い「社会のあるべき姿」という課題に対しても、具体的な解決策を示しながら、微妙に異なる意見を尊重し合えるところまで来たことそのものが素晴らしい成果だと感じています。

その結果、東京大学と三菱電機の未来デザイン会議の二つ目の社会連携講座「意味的価値」が立ち上がる原動力のひとつになったと思います。

上野さん)個人的に大きな手応えを感じたのは朝日新聞社が世田谷区で開催したステークホルダーミーティングに登壇させていただいた時でした。私たちは車座対話2024で議論した内容を紹介し、世田谷区長や実際にまちづくりの現場で活動している人たちの体験談やご意見を聞きました。大きな未来像を描くことから今の社会の現場までを見ることができたのは素晴らしい経験でした。まちづくりに実際に参加している人たちの感想や成功体験に触れることができたのが一番の収穫でした。

井戸さん)みなさんのお話を聞いていると、アウトプットだけでなく、対話のプロセスで得たもの、それを活かした日々の取り組みも含めて全てが成果ですよね。叡智を持った方々が集まり、楽しみながら対話をすることで解決策や道筋が見つかるということにとても価値を感じました。意見を戦わせるのではなく、対話を楽しみながら解決策を見つけていくプロセスの可能性をメッセージのひとつとして今年度も発信し続けたいと思います。

【組織を越えた対話を社会に還元していく、車座対話の未来】

有福)嬉しいお話をみなさんありがとうございます。今後、この車座対話をさらにオープンにして、三菱電機の社員のみなさん、東京大学の学生さん、朝日新聞の読者の方々を招いて1000人規模の対話も行ってみたいなと思います。

井戸さん)良い考えですね!

有福さん)ありがとうございます、ぜひ実現したいですね。みなさんは今後チャレンジしてみたいことはありますか?

高橋さん)まだ足りていない点として三菱電機内の認知度向上があります。また、外部の人にもこの活動を広く認知いただき、理想的にはシンクタンクのような形で提言していけるようになればと思います。そのための手段として、シンポジウムの開催なども検討できると良いですね。私は社内の異動により今年度の車座対話に参加できず残念に思っていますので、オンラインでの開催もぜひ検討してください!

水落さん)認知度を上げる方向性もある一方で、秘密結社的なアプローチも面白いと思います。2024年度の対話ではお互いを尊重し理解できる関係性ができました。今度は内に閉じこもって対話を進め、外からは何が話されているか分からないけれど大きなインパクトを生み出す状態も面白そうだなと思っています。

田中さん)組織から一旦離れて自由に話せる場を維持する取り組みはとても面白そうですね。出てきた内容のどこを発信するかをうまく調整できれば、外からも見えるし、内部の人は自由に発言できるという良いサイクルになると思います。自由に発言した上で「ここは外に出してもいい」というポイントをフューチャーセッションズさんに切り出してもらい、合意したものを発信するという方法もあるかもしれませんね。

水落さん)それから、フューチャーセッションズのみなさんのお力添えなくてはここまで来られなかったと感じています。ファシリテーターの方のイメージといえば、テンション高く熱い人なのですが、それに対して有福さんは良い意味でテンションが控えめで、穏やかに話されるスタイル。その雰囲気作りが絶妙で!車座のメンバーの意見を引き出すのに非常に効果的だったと感じています。また今後もぜひご一緒できるのを楽しみにしています。

井戸さん)有福さんのファシリテーションは絶妙な空気感があり、これからも毎回楽しみです。また、当日の進行だけでなく、そのための準備や事後のまとめも含めた全てがファシリテーションだと考えています。車座対話を円滑に進めるための要であり、橋本さんや富田さんの的確なサポートがいつもありがたいです。

水落さん)車座対話は私にとっての精神安定剤です。次回の開催もとても楽しみにしています。少し長めの時間で、食事も交えたディープな対話の回も企画したら面白そうですね。

田中さん)今日の話を聞いて、皆さんがアウトプットを出そうと苦労されていたことに気づきました。私はいつも個々の話を聞くことが目的だと思っていましたが、まとめる方向も考えるべきかもしれません。いつもまとめてくださるフューチャーセッションズさん、事務局のみなさまには感謝しています。「この方と一緒にこの話をしたらどうだろう?」と、新たな参加者や対話のテーマが浮かぶこともあります。時には多様な方を招きながら、引き続き皆さんと対話を続けたいです。

上野さん)私が安心して参加し、発言できたのはフューチャーセッションズさんや事務局の方々が毎回悩みながら準備し、まとめてくださっていたおかげです。心から感謝しています。
この車座対話は、みんながいろんな話をして気づきを得たり発展させたりする場であり、続けてほしいと思います。昨年度は4社が共通して関心を持てるテーマだったからこそ、それぞれの仕事やプライベートに生かせる話し合いになったのではないでしょうか。一つの成果というよりも、この対話をきっかけにあちこちで新たな取り組みが生まれるようなコンテンツになると期待しています。

橋本)私も未来デザイン車座対話の場が毎回とても楽しくて。それはなぜか考えたとき、皆さん一人一人が楽しそうに、熱量やワクワクする気持ちを持って参加してくださっていることが場づくりにとって非常に大事な要素になっていると感じています。

富田)皆さんが「楽しい」と言ってくださることが本当に嬉しく、支えになっています。「車座」という形式にこだわってきて良かったと思います。椅子を円形に並べ、パソコンを置かずにコーヒーを飲みながら話をするだけでも、楽しく安全な気持ちになるのだと感じました。今、「未来デザイン車座対話2025」の第0回が終わり、これから新しく第1回が始まりますので、楽しみにしております。

井戸さん)今年度はこれからいよいよ本格的に車座を進めていきますので、皆さんがおっしゃった通り、楽しく取り組んでいきたいと思います。

有福)今日はオンラインでお話しましたが、いつもの車座対話の雰囲気が保たれているのは、皆さんとの関係性ができているからだと感じました。私自身、毎回楽しく参加しています。

成果を出さなければという思いはありつつも、このプロセス自体が民主的な取り組みだと思っています。車座対話で話されることが他のプロジェクトのヒントになっていますし、逆に他のプロジェクトで得た知見をここで活かすこともあります。ここで生まれるものが社会のために役立つ知恵になっていると思うので、組織の枠を越えて対話ができる環境を整えつつ、社会に還元していくことが自分たちの役目だなと改めて感じています。今年度も引き続きよろしくお願いします。

 


【関連するプロジェクトで、他の視点ものぞいてみませんか?】

■事業価値共創
・住友化学の技術を新たな価値創造につなげる共創ラウンジの設計
[SYNERGYCA共創ラウンジ | 住友化学]
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・科学技術の観点を越えた、幅広い未来社会像の描き方
[第12回科学技術予測調査 | NISTEP]
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◾️共創アクション創出
・産官学民の立場を越えた対話で、仲間をつくり、まちづくりを実現する
[とやま未来共創会議 運営支援]
https://www.futuresessions.com/projects/28191/

数学者との対話を通じて、産業界のイノベーション創出をめざす
[産学連携企画 数理科学オープンイノベーションセッション | 東北大学]
https://www.futuresessions.com/projects/28702/

 

 

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